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World Expert Meeting(WEM)に参加してきました

 



2024 8/30-31までイスタンブールで開催されたWorld Expert Meeting(WEM)に参加してきたので、こちらの学会についてご紹介させていただきます。


 この学会は世界から人工関節のエキスパートが招聘され行われた学会で、日本からは、稲葉教授、小林直実先生、崔の3名を含む、合計10名の先生が招聘されました。人工関節に関わる64のクリニカルクエスチョン(CQ)に対して、ある特定のグループが文献的なエビデンスに基づいて答えを出し、その答えを参加者みんなで賛成か反対か話し合い検証するというものです。


 2日間朝7:30-18:00までずっと学会会場にこもり熱の入った協議が行われ大変勉強になりました。自分も1つのCQに対してプレゼンターを務めたのですが、5分のプレゼンテーションの後に8分間の質疑応答があり、矢継ぎ早に聞かれる質問には苦戦をしました。もちろん全て英語なのですが、なかなか聞き取りづらい英語を喋る先生などもあり、壇上にいる高揚感も相まってうまく答えられない質問などもあり、良い経験となりました。

日本からは10名の整形外科の先生が参加しました。

事前に行なったsystematic reviewの内容を発表し参加者とDiscussionをしながら、CQに対する答えを出していきます。正式な論文はJournal of ArthroplastyやJBJSamに掲載される予定です。崔はプレゼンターとして発表させていただきました。


 

 今回のホストはJavad Parvizi先生です。整形外科感染と静脈血栓症に関する権威で、アメリカのRothman Instituteで関節外科医をやっていたのですが、Rothman Instituteを定年後、昨年度から拠点をイスタンブールのACIBADEM hospitalに移して仕事をされています。今回は、全てParvizi先生のいるACIBADEMという病院がスポンサーになっており、海外の病院の規模の大きさになんども驚かされました。世界中から500名を超えるエキスパートが集まり、学会会場で2日間缶詰で会議したのですが、会議中議論が詰まりそうになるとParvizi先生がすっと現れて、詰まった議論が流れるように解決しており、状況把握能力と話のたくみさ、リーダーシップには感銘を受けました。今回の会議には全部で12のジャーナルの編集長が集まってきており、議論した内容は今後正式に英文誌で報告されることが決定されています。いろいろな意味で、とても勉強になりました。

最終的に同意と反対の票が参加者の中で取られて、どれくらい世界でコンセンサスが得られるのかの指標に使われます。

稲葉教授は座長として参加しました。稲葉教授のようなすでに高名な先生は座長にあたり、比較的新進気鋭の若い先生がプレゼンターとして参加するという形式が取られていました。




ボスポラス海峡沿いのホテルで、会議もGala Dinnerも開催されました。Gala dinnerはボスポラス海峡を船で移動して、元宮殿のホテルで開催されました。閉会は23:00で翌日7:30からまた会議という強行軍ですが、料理もお酒も美味しく楽しかったです。

 イスタンブールに来るのは卒業旅行以来2度目ですが、とてもエキゾチックな国で天候も雰囲気も料理もとても好きになりました。2025年5月にはまた別の世界会議がイスタンブールであり、横浜市大からは同じ3名が参加する予定なので、また1からしっかりと準備をして、会議とイスタンブールの風を楽しみたいと思います。


崔 賢民


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