大学院入学までの手続きについて、来年度社会人大学院生となる林田先生に簡単にレポートしてもらいました。
大学院に興味ある人は是非お読みください!↓
大学院入学まで
平成24年卒 林田健太
私が大学院への進学を考えるようになったのは、3年ぶりに大学に復帰し、骨軟部腫瘍に再び携わるようになったことと、平成31年度に腫瘍クリニックのチーフとして竹山昌伸先生が赴任されたことがきっかけでした。それ以前にも藤沢市民病院部長で、以前腫瘍クリニックでチーフをされていた松尾光祐先生や、上司として、良き先輩として日頃大変お世話になっている川端佑介先生から大学院を時々勧められていましたが、臨床医として日々を過ごすことに気を取られ、具体的に考えたことはありませんでした。
私自身は昨年度より入局1年目以来3年ぶりに附属病院の腫瘍クリニックに復帰しました。腫瘍クリニックのチーフは、ここ数年は1年毎に交代になっており、昨年度は川端先生がチーフに就任されました。若手のホープとして内外で評価の高い川端先生ですが、正解が定まらないことが多い骨軟部腫瘍の診療では迷うこともあり、当時神奈川県立がんセンターで勤務されていた竹山先生とカンファレンスで症例相談をしながら診療にあたっていました。昨年度は私にとっては久方ぶりとなる腫瘍クリニックで日々の症例に対処することで精一杯でしたが、骨巨細胞腫の臨床研究を海外学会で発表する機会を得られたことは研究について考える一つのきっかけとなりました。
平成31年度になり、竹山先生がチーフとして赴任されたことによる変化の一つは臨床面で余裕が生まれたことでした。これまで腫瘍クリニックで行われてきた研究や必要な手続きが見直され、ここ数年不安定であった腫瘍クリニックが様々な面で安定しました。また、忙しそうなのは相変わらずですが、川端先生にも若干余裕ができたため、研究面を実際に指導していただける体制が整ってきたように思えました。川端先生以来、腫瘍クリニックで大学院に進んだ例はありませんでしたが、腫瘍クリニックが新体制を迎え、研究面でも再スタートをするべきだと考え、両先生と相談し大学院に進学することにしました。
大学院入試の書類はかなり分かりづらいです。横浜市大医学部医学科ホームページの大学院入試で募集要項は見ることができます。修士課程と博士課程が一緒になっており、後半に博士課程の要項が載っています。願書はホームページからダウンロードしたものは使えないため、横浜市大医学教育推進課 学科・教務担当でもらってくるなどする必要があります。私は附属病院におりましたので、医局に回ってきた分を使用しました。その他、英語力証明書、履歴書、出身大学の卒業証明書、成績証明書、研究計画書、教授の推薦状返信用封筒、証明写真などが必要です。注意点は、第1期入試の出願期間が8月下旬と意外と早いこと(第1期は募集60名、第2期は募集20名ですので特に理由がなければ第1期の方が落ちる心配が少なくていいと思います。)と、書類の準備に意外と時間がかかることです。何より、ここ数年で最も面倒になったのは英語力に関する証明書のスコア原本というのが必要になったことです。具体的にはTOEICあるいはTOEFLの成績表が必要になります。私はTOEICを利用しましたが、受験してから結果が出るまで2ヵ月程度かかるため、募集期間から逆算して試験を受ける必要があります。現時点では試験のスコアでそれほど致命的になることはないようですが、私は一応TOEICもある程度勉強して受けました。大学院入学試験は9月にありました。医局長の崔先生からメールで連絡いただき、他の受験者の先生と一緒に医局で試験を受けました。試験内容に不安がある場合は予め医局長に相談しておくと良さそうです。当日いきなり試験でびっくりしました。受験票は入学手続きまで使用するので保管しておきましょう。その後10月に合格発表があり、入学書類や入学金の振り込み用紙が届きます。期間内に手続きを済ませれば4月にオリエンテーションがあるようです。
入局した時から大学院に興味を持っている先生もいると思いますし、日常診療や知己の先生との交流から大学院入学を考え始める先生もいると思います。大学院を卒業された先生や、実際に大学院生を指導されている先生と話をしてみるのが一番参考になると思います。興味を持たれて嫌がる先生はいませんので、情報交換会や談話会、飲み会の場などでもいいと思いますので声をかけてみてください。