2021年度
医学部5年の師岡海和です。
2021年の4~7月の研究実習(リサーチクラークシップ)で、整形外科のスポーツクリニックに配属させていただきました。僕はもともとスポーツ整形外科志望であり、配属が決まった際はとても嬉しかったのを覚えています。
臨床研究の内容は、凍結肩の最新治療であるサイレントマニピュレーションの治療成績を患者さんのデータをもとに統計で調べるというものでした。初めてサイレントマニピュレーションの手技を見学した際は、実際に術後肩関節の可動域が大きく改善した患者さんを目の当たりにして、感動したのを覚えています。臨床データをまとめたりMRI画像を評価する作業に苦戦することもありましたが、整形外科の最新治療の研究に携わることができたのはとても良い経験となりました。本当にありがとうございました!
また、僕はもともと整形外科志望であり、リサクラの際に手術や外来の見学もさせていただきましたが、その際に整形エコーの魅力に引き寄せられました。整形外科領域の中で、エコーは筋肉などの皮下組織を見ることができないとされていましたが、近年画質の精度が上がり臨床現場でも積極的に用いられるようになってきています。外来で気軽に使うことができて患者さんに侵襲が無いという点で、今後もX線やCTに並ぶ診断ツールとして重要性が増してくると考えられます。
エコーは侵襲が無く学生でも扱いやすいこともあり、僕はリサクラ期間後も整形エコーの練習をしに外来に度々お邪魔しています。後期研修医の先生とお互いの体にエコーを当てあい教科書と同じ画像を出そうと試みますが、プローブの当て方や体型などによって見え方が変わってしまい、エコー診断の難しさを実感しています。解剖の知識があればより画像の理解が深まることも実感し、実習の合間に解剖学の教科書を復習していますが、2年生の解剖実習をもっと真面目にやっておけばよかったと今更後悔しています(笑)。
藤澤先生、宮武先生のご指導も仰ぎながらこれからも練習に励んでいきたいと思います。先生方、これからもどうぞよろしくお願い致します。
2018年度
学部5年生の石田です。
先月、Orthopeadic research society 2018のポスター部門で発表をさせていただきました。2017年度リサーチクラークシップから、整形外科の教室にお世話になり、プログラム終了後も続けてきた研究を、ORSという世界的な学会で発表させていただく事ができました。
僕のこの一年間の研究生活を簡単にまとめますと、次のような感じです。
4月:研究テーマの模索と、関連論文を漁る。
5月前半:テーマの決定と研究設計。
5月後半~6月:データの収集と、その統計解析など。
7月:学内でのリサーチクラークシップの成果発表(プログラムは終了)。
8月:ORSの査読に向けて、リサクラ発表を磨き直し、Abstractの作成。
(9月~11月:毎日の座学とCBT、OSCEの勉強。)
11月半ば:ポスター部門での採用通知。
1月中旬~2月:ポスター作成、整形外科教室で予演会。
3月:ORS 2018 New Orleansで発表。
今回の発表のテーマを決めるに当たって、僕はまず成人脊柱変形のパラメーターについてやろうということだけ決めていただいて、研究の目的や設計は自分で考えさせていただきました。はじめは、形にできるのかとてもわからないところから、先生方にアドバイスをいただいたり、論文を漁ったりして、少しずつ形になってくるとそれが楽しく、大変な事も多かったですが楽しんでやる事ができました。期間が決まっている中で、自分自身のアイデアで研究をさせていただき結果を出す事ができたことは、先生方のご指導のおかげであり、とても恵まれていたと感じます。この経験は僕の今後の医師人生の宝物になると思います。
次は、横浜市立大学整形外科の医局員としてORSに参加できますように、この1年で培ったリサーチマインドを持ち続けて、ここに戻ってきたいと思います。
ありがとうございました!
崔先生と、またNBAも見に行きたいな!笑
2015年度
医学部学生5年 内山 真
3月28日~4月2日にかけて、ラスベガスで行われたORSに参加させていただきました。昨年4年生時の4月~7月での研究実習(リサーチクラークシップ)で整形外科を希望させていただき、小林直実先生のご指導の下で研究をさせていただきました。
研究内容としては、THA後における骨代謝マーカーと骨密度の変動についてというものでした。もちろん整形外科に関する知識がほとんどない状態であっただけでなく、電子カルテの見方、統計の方法などわからないことだらけでのスタートでしたが、小林先生をはじめとする先生方のご指導のおかげでなんとか研究として形にすることができました。そして実習の最後には優秀者のうちの一人として表彰していただくこともでき、非常に有意義な実習期間となりました。
実習期間が終わったあと、せっかくなのでORSに抄録を出そうと先生に勧めていただき、これもまた初めての経験だったのですが英語で抄録を書き、なんとかポスター発表をさせていただけることとなりました。今年のORSはラスベガスで行われるとのことで、海外に行ったことのなかった私としては非常に不安でいっぱいだったのですが、先生方は皆様本当に優しく、とても楽しい時間を過ごすことができました。毎日先生方に食事やショーに連れて行っていただき、医局員ではないただの学生であるのにもかかわらず、チームの一員のように接していただき本当に感謝しています。
肝心のポスター発表は、質問されたらどうしようと不安でいっぱいだったのですが、結局特に質問をされることはなく、ホッとした反面、少し残念な思いもありました。おそらく自分の自信なさげな雰囲気が伝わってしまったのだと思うので、英語で自信を持って質問に受け答えできるようにしっかり勉強して、将来チャンスがあったらリベンジしたいと思います。そしてゆくゆくは英語でのオーラル発表も目指したいです。
帰りの飛行機がオーバーブッキングになって1泊余計に泊まることになったのも今考えるといい経験になったと思います。
正直私は整形外科で実習をさせていただくまでは、医師の仕事として、患者さんを診るこの印象がほとんどだったのですが、先生とお話させていただいたり、実際に海外の先生方の研究も目の当たりにしたりして、医師は一人の研究者でもあるのだという思いが非常に強くなりました。自分の研究の成果をたくさんの人に伝えるということの難しさ、大切さを学ばせていただけたという点で、今回の経験は私の人生の中でも本当に大きな財産となったと思います。今回このような機会を与えてくださり、お忙しい中大変親身になってご指導してくださった小林直実先生を始めとする整形外科の先生方、細やかなお気遣いをいただいた秘書の佐治さんには本当に感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。